- 食品ロスの問題に関心をお持ちになったきっかけは何ですか?本格的に取り組まれるようになった経緯を教えてください。
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1つめは、祖父母の農地で、規格外による食品ロスを見た事です。
愛情込めて作っている美味しい野菜が出荷できないことに違和感を覚えました。
2つめは、東日本大震災後の福島県でかっこいい農家さん達に出会った事です。
「既存の農業の形にとらわれずに新しい農業をしていきたい」そう言っている農家さんの言葉に感銘を受け、「私自身も既存の農業にとらわれず、こういうかっこいい農家さんたちのお手伝いをしていきたい」と思いました。
- 食品ロス削減に対するご自身の活動の中で、最も印象的なエピソードを教えてください。
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「毎週、山に100kgの規格外トマトを捨ててるよ!」と言っているトマト農家さんがいたのですが、そのトマトをスムージーパックにさせていただいた事がありました。
今まで捨てていたトマトからできたスムージーパックを見せた時に「こんな可愛い姿になったの?本当に嬉しい!」と喜んでいただけたことが嬉しくて印象的でした。ただ販売をするというだけでなく、求められる形へ生まれ変わらせて商品にしていくという部分が私たちの介在価値だと感じました。
ただ、どういったものが買い手にも喜んでもらえて、農家さんにとっても喜んでもらえるのかというバランスをとることには、とても難しさを感じます。
食品ロスという大枠で考えた時も、課題を解決しながら、関係者全員が喜べる仕組み作りが重要だと思いますし、難しい部分でもあるなと思っています。
- 食品ロス削減に関して、ご自身が感じている今の課題についてお話しください。
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私自身が課題に感じているのは、農地で出ている食品ロスです。
農作物の廃棄は推計で年間百万トン以上にものぼります。
これらの原因は様々ありますが、消費者の意識は、少なからず影響していると思います。「キレイな形=おいしい」という固定概念です。
例えば、夏においしいキュウリは、形がまっすぐで一定の大きさのもの が、箱詰めの効率が良いので、流通現場では重宝されています。その結果、キレイな形がスーパーには並ぶため、それがおいしい野菜なんだという考えになってしまっているのではないかと思っています。
実際は、畑に行くと、大きさ形関係なく農家さんの愛情込めて作った野菜や果物はおいしく、キレイな形かどうかは関係ないということに気づかされます。
- 今後、ご自身がより力を入れて取り組んでいきたいと考えていることは何ですか?
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食品ロスになってしまう野菜果物を、形を変えて商品にしていければと思っています。
農家さんが丹精込めて育てた野菜や果物を余すことなく活用し、消費者がおいしく味わえる商品にしていければと考えています。
まず第一歩として取り組んでいるのが「CLEAN FOOD」というスムージーサービスです。
https://shop.cleanfood.lifull.net/
また、これらの問題は私たちだけでは解決できない問題だと考えているため、
様々な方たちと共創していけると嬉しいなと思っています。
- 食品ロス削減への取り組みの中で、つながれるといいな、またはつながってよかったと思われる方
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・地域…業が盛んな地域で、農地での食品ロスが起きていることに課題感のある方
・個人… 食品ロスをなくしながら、健康になりたい方
- 食品ロス削減プロジェクトに対して期待されることについて、メッセージをお願いいたします。
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まずは食品ロスの課題について知ることが何より大切だと感じています。
様々な分野の食品ロスがある中で、自分が無理なく楽しく続けることができる分野を探すことをおススメします!農業に関する課題に興味をお持ちの方がいらっしゃいましたら、ぜひ仲間になっていただけますと幸いです。
農業を知れば農業が好きになる。生産現場を知り、食品ロス削減を