2021.03.19

食料自給率向上のためにも食品ロスの削減を推進!

食品ロスの問題に関心をお持ちになったきっかけは何ですか?本格的に取り組まれるようになった経緯を教えてください。

食料は、禁輸などによる相手国への「武器」としても利用されてきています。
国内における食料生産能力を維持・向上させるとともに食品ロスを少しでも減らすことができれば、将来の食料問題の解決にも資するものであると考えます。
農作物の生産場面においては、「持続可能な農業の実践」=「よい農業の実践」を進めていけば、生産場面における農産物=食料のロスを最小限に導くことができるし、その取り組みこそが、グローバルGAPの取組みだと考え、GAP普及推進機構の理事長として取り組んでいます。
また、横田コーポレーションは、農業生産現場のために様々な製品を開発する企業の課題や悩みに寄り添い、ともに日本農業を下支えするために活動を行っています。

食品ロス削減に対するご自身の活動の中で、最も印象的なエピソードを教えてください。

グローバルGAPに取り組む農業経営者の人たちは日ごろから経営に潜むリスクに対応し、その成果として災害時における自分の農業経営への打撃を最小限にすることができています。
また、日々の農業生産においても生産場面での農作物のロスを抑え、さらに規格外の生産物を加工品などとして活用し、全体としてのロスを最小限にしています。
新たな農業生産資材の開発では、例えば、受粉が重要な課題であるイチゴ生産において「ミツバチ」による受粉活動をフォローし、立派な=売りものになるイチゴの生産に寄与し、生産段階でのロスの最小限化ができました。

食品ロス削減に関して、ご自身が感じている今の課題についてお話しください。

食品ロス削減に関しては、流通・販売・消費の場面が強調されますが、生産場面においてももっと力を入れるべきだと考えています。
規格外の農産物の活用もそうですが、規格外にならない生産体系を支援するような新たな農業生産資材の開発も大切です。
また、農業生産場面では、様々なリスクへの対応を進めていくためにも、グローバルGAPへの取組みは大切なことだと考えています。

今後、ご自身がより力を入れて取り組んでいきたいと考えていることは何ですか?

農業生産場面での取り組みを進めるためにも、グローバルGAPの普及・推進を今後も続けていきたいと思います。
また、新しい農業生産資材の開発、普及に向けて、様々な企業との連携を進めていきたいと思います。

食品ロス削減プロジェクトに対して期待されることについて、メッセージをお願いいたします。

農業経営者はグローバルGAPなどにも取り組み、よい農業を実践しています。その生産者の皆さんが作った農産物はすべて残さず使い切って、食べきっていただければ、生産する人たちの励みになると思います。